佐藤 亜紀「ミノタウロス (講談社文庫)」

ミノタウロス (講談社文庫)

ミノタウロス (講談社文庫)

革命。破壊。文学。 20世紀初頭、ロシア。人にも獣にもなりきれないミノタウロスの子らが、凍える時代を疾走する。文学のルネッサンスを告げる著者渾身の大河小説。

帝政ロシア崩壊直後の、ウクライナ地方、ミハイロフカ。成り上がり地主の小倅、ヴァシリ・ペトローヴィチは、人を殺して故郷を蹴り出て、同じような流れ者たちと悪の限りを尽くしながら狂奔する。発表されるやいなや嵐のような賞賛を巻き起こしたピカレスクロマンの傑作。第29回吉川英治文学新人賞受賞。

:(392page):アマゾン紹介より引用

感想

悪いヤツが悪いことを散々やるお話です 笑。
 
ピカレスクロマンの傑作、と言われるだけ合って、
厳しい冬・農奴の生活の様子の描写は見事。
 
この小説には人を殺してもなんとも思わない糞野郎ばかり出てくるだけ有り、話の筋はそれなりに凄惨で残酷です。
そういうのが苦手な人は読まないほうがいいかも。
 
加えて、かなり重めの文体なので、腰をすえて読むことをオススメします。
 
主人公の、どこか爽やかさすら感じるくらいの無法っぷりは一読の価値アリですよ!
 
・・・しかし、ロシア系の名前はなんでこんなに分かりづらいのか 笑
なんとかコフとかなんとかヴィチとかばっかで、
「コイツ誰だっけ!?」
って良く読み返しました 笑