今野 敏「切り札―トランプ・フォース (中公文庫)」

切り札―トランプ・フォース (中公文庫)

切り札―トランプ・フォース (中公文庫)

超国家的対テロ用特殊部隊「トランプ・フォース」。国際的なテロの増加を受けて極秘に結成されたこの部隊に、一人の日本人が加わった。佐竹竜、拳法の達人である。実直な商社マンだった彼が、なぜ、いかにしてこのような生き方を選んだか。男の覚悟と決心を描く重量級バトル・アクション小説、第一弾。

今野 敏 昭和30年、北海道三笠市生まれ。その執筆範囲は、警察小説、ハードボイルド、アクション、伝奇小説、SF小説など幅広い。平成十八年度吉川英治文学新人賞を『隠蔽捜査』で、平成二十年度山本周五郎賞日本推理作家協会賞を『果断 隠蔽捜査2』で受賞。空手の源流を追求する、「空手道今野塾」を主宰する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

:(307page):アマゾン紹介より引用

感想

ハードボイルドなんだけど設定がちょっとフヤフヤしてて入り込めなんだ。
背景設定もうちょっと詳しく知りたかったな。シリーズモノらしいので、
少しずつ読み進めていこうっと、、。
 
家に伝わる古流憲法を会得した商社マンが主人公。
その主人公が、商社を辞め、国家の垣根を超えた対テロ特殊部隊に入るまでを重点的に描いている、、のですが。
 
この「国家の垣根を超えた対テロ特殊部隊」ってのが、ちょっと胡散臭い。
スゲェ金持ち(Mr.Goldと呼ばれている)が、独自の人脈と莫大な財産を用いて運営している私兵、なのですが、説明がこれだけでして。
 
作中の描写だと、対テロへの技能を磨いた傭兵で、クライアントは各国家、という感じなのですけど、
彼ら特殊部隊は新兵の集まりなのにも関わらず、簡単に依頼がザクザクくるというよくわからん事態。
 
裏でおそらくMr.Goldがゴニョゴニョうまくやってるんでしょうけどw、
その超絶的な手腕が気になって仕方ない 笑
 
個人的に面白いなぁ、と思ったのは、
テロネットワークに仲介を行う「フィクサー」がいる、という設定。
 
テロネットワークのややこしいところは、
政治的関連がない奴ら(つまり価値観・目的が異なる)が連携してテロを引き起こすところにあると思うのだけど、
そのネットワークを仲介する「フィクサー」は何を目的としてんだろう?
って感じで。
どんな設定なのか、ちょっと楽しみ。
ちょっと思い浮かぶとすりゃユダヤ資本やアラブ資本で、テロに合わせて先物為替狙い撃ちゲハハハハ!とかだったらヤだなー。
 
 
9784044281045