冲方 丁「天地明察」

 

江戸時代、前代未聞のベンチャー事業に生涯をかけた男がいた。
ミッションは「日本独自の暦」を作ること――。
(帯紹介から抜粋)

 
まさに、「生涯を賭ける」としか形容できないほどの情熱を持って、
天と地をあらわす法則を導き出した、渋川春海の立志伝。
 
 
ロマンの塊のような、とんでもない作品です。
 
今年度読んだ本の中では一番の大当たり。
久々に、ぐっときすぎて、歯を食いしばって読みました。
 
こんな本を読めるから、こんな作品に浸れるから、読書はやめられない。
 
読みやすいので、これ面白いよ!読んでみてよ!と
誰彼なく薦められる一冊。
 
 
 
とにかく、面白かった!
 
 
独特の少々癖のある文体とハードな世界観のSF,というイメージが、
冲方丁にはありましたが、まさか時代小説、しかもこんなに読みやすいとは!
 
マルドゥックスクランブルの狂気じみた熱い描写も大好きなんですけど、
こんな王道もイケたのか、とうれしい驚き。