江戸川乱歩 『屋根裏の散歩者』

明智小五郎モノの短編集です。
さすが江戸川乱歩!って感じの倒錯・猟奇っぷり。
 
掲題の『屋根裏の散歩者』は、
犯罪に暗い欲望を持つ、女装趣味の男の独白から始まって、
ブレーキ踏まずアクセルふかしっぱなしの変態描写満載。
 
中編『人間豹』は、まさに外道、という感じ。
こう殺してこうするかよ!って思いました。
あんなんされたら俺気が狂うかもしれん。
 
結構意外だったのが、明智探偵がかなりキレてる人だったってこと。
「本当のことさえ知れれば、どうでもいいし、犯罪者が捕まらなくても」
みたいなことを言い放ったり。
 
あ、助手の小林君は偉くかわいらしかったです。
りんご色のほっぺたを上気させて、
誇らしげに「先生、やりましたよ僕!」って感じで。